興政堂(フンジョンダン)東南側=東宮イサンの暮らす殿閣は「鬼の殿閣」と呼ばれるように。
興政堂:慶熙宮興政堂
世孫時代に利用していた殿閣。即位後の1777年に刺客の襲撃を受け、昌徳宮に居所を移したとされる。
東宮殿別邸
内官と宮女を必要以外、近くに寄せ付けないサン。
至密(チミル)宮女ドギムが働くのは、東宮殿別邸といえば聞こえはいいが、実際はガラクタ置き場(前話から、すでに10年の月日が経っている)
窓際にいると、サンの侍講(シガン)=講義が聞こえる。話をメモする
どの声がサンの声かわかるようになったドギムだが、10年近く前の彼の顔は記憶が薄れている
侍講の声が途切れたと思ったら、武官の服を着た男性が別邸に。
サンの声に似ている。背が高く、がっしりとした体格。男らしく尖ったあご。濃い眉。くっきりとした鼻筋。迫力のある目。(全て記憶に残るサンとは違う)ドギムを見つめる男性は、彼女が誰かわかったようだが、ドギムにはわからない。
『私が誰なのかわからないのか』
「赤い袖先」上 カン・ミガン著
3日前に東宮寝殿前に投げ込まれた匿名書のことで、詰問する男。お金で宮女から情報を得ようとする不埒なヤツだとドギムは男を怒鳴りつけ追い出す。
貞純(チョンスン)王后・金(キム)氏の中宮殿
「訓閨禮(フンギュレ)」以降もドギムを呼び続ける貞純(チョンスン)王后。「朱子大全」「大学衍義補(ダイガク エンギホ)」など女性が読まない政治などの本の筆写を依頼するようになる。
『私はお前が気に入ったのです』
「赤い袖先」上 カン・ミガン著
王后から与えられる本を理解するために、ドギムは侍講の内容をメモしていたのだった。
筆写本のことで2人の郡主を迎えるドギムたち
ボギョン:洗踏房
大柄な成年男子に劣らない体格
ギョンヒ:嬪宮殿所属の針房宮女
幼い頃の美貌そのままの美しさ。性格は相変わらずで、宮女たちの間で人気がない
ヨンヒ:東宮の洗手間所属
ドギム:東宮の至密宮女
清衍(チョンヨン)郡主(クンジュ)淸璿(チョンソン)郡主(クンジュ)の2人が到着。
(ふたりとも結婚して、宮殿を出ているのでドギムも会うことは少なくなくなっていた)
清衍(チョンヨン)郡主
ふっくらとした体つき
愛らしい印象
淸璿(チョンソン)郡主
姉の清衍郡主より2歳年下
背が高くスラリとしている
厳しそうな印象
郡主2人が祖父である英祖(ヨンジョ)に贈るため「郭張両門録(クァクチャンヤンムンロク)」の筆写(40万字の長編)をドギムらに依頼。4人で分担して書き上げた。
史実:清衍(チョンヨン)郡主(クンジュ)淸璿(チョンソン)郡主(クンジュ)とドギムらが「郭張両門録(クァクチャンヤンムンロク)」を筆写した記録が残されているそうです
「郭張両門録」
唐の時代を背景に郭家と張家一族の映画を描いた小説
「赤い袖先」上 カン・ミガン
郡主が筆写本を英祖に贈るのは、御影(王の肖像画)を見せてもらえる順番が回ってきたため。手土産に王様の好きな小説を持っていくことにした。
他にも登場する小説名「夢玉麒麟(モンオクキリン)伝」「釵釧気合(チャチョンキハブ)」
「夢玉麒麟伝」「郭張両門録」「釵釧気合」の三部作(らしい)
提調(チェジョ)尚宮チョ氏
宮殿内外まで影響力を持つ人物。
英祖(ヨンジョ)の信頼のもと、殿閣を住まいとするほど高待遇を受けている。
書庫も充実。諺文(おんもん)=ハングルのことで書かれた書物もたくさんある。提調尚宮がギョンヒの家と親交があることから、ドギムたちも書庫の本を借りられるようになった。
書庫にある人気のある小説
「鄭秀貞(チョンスジョン)伝」「玉簫仙(オクソソン)=掃雪因窺玉簫仙」
ドギムは「紅桂月(ホンゲウォル)伝」が愛読書なので二番煎じの「鄭秀貞伝」は好みではない
噂話にさといギョンヒが、「かつて提調尚宮は承恩を受けるところだった」という話をドギムに告げる。結局、英祖がほかの宮女=のちの義烈宮を愛したことから承恩はなくなった。その代わりに、提調尚宮への座が約束されたことを語る。
気づかなかったのは私ではない
清衍(チョンヨン)郡主から、筆写本を英祖が喜んだことで多額の礼金をもらうドギム。ギョンヒを先に行かせ*、ドギムに見送りを頼む郡主。
*王族や両班たちは、身分は高くないのに財力をつけた中人たちを好まないという事情
興化門(フンファムン):慶熙宮(キョンヒグン)の正門まで歩く清衍(チョンヨン)郡主とドギム。
幼い頃から知っているドギムに、胸の内を明かす。妹の夫・興恩副尉(フンウンプウィ)が主に女性のことで問題を起こすのに比べればマシ、と言いつつ、清廉潔白すぎる光恩副尉(クァンウンプウィ)との関係に悩んでいる様子。
そこへ兄=世孫サンを見かけ、清衍郡主が駆け寄っていく。当然ドギムもついていくことに。降家して宮殿を出た郡主に宮女が従うのを見て、どこの所属か叱責するサン。そこで、「不埒なヤツだと怒鳴りつけ追い出した男」が世孫サンだと知るドギム。
清衍郡主は、ドギムが東宮所属の宮女であり、幼い頃には母・恵嬪(ヘビン)にも仕えていたのに覚えていない兄を無頓着だと責める。
『本当に気づかなかったのは私ではない』
「赤い袖先」上 カン・ミガン著
ドラマでは、身分を偽っていたサンがドギムに知られまいとするものの、水面に映ったことで正体がバレた場面。
その夜ドギムは、東宮殿別邸から世孫の世話へ移動が決まったことをソ尚宮から知らされる。
ポスター・画像出典元:MBC番組公式サイト
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